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未だに当たり前がない・・・

未だに当たり前がない・・・



「命の授業」の腰塚勇人です

今日は石巻市立女子商業高校のすぐ近くにある
民家の倉庫を20人くらいで片づけと掃除をさせて頂きました

高校は前が松林その先が海岸です
3月11日も地震直後の津波をダイレクトに受けました

車を高校の駐車場に止めさせてもらったのですが
校舎の一階のほとんどのガラスが割れて
津波がもの凄い勢いで抜けて行ったことは直ぐに分かりました

校舎の壁には津波の高さを示す線がくっきりと残っていて
二階の廊下にかかるか、かからないかくらいで
高さ的には7~8mでした


そこではじめて知った津波の事実がありました
津波は地震直後からそれも連続で起こった地震のため
一回だけではなく押し寄せては引いてを夜中まで繰り返していたそうです


また、ボランティアのリーダーの方から
今日お伺いするお宅の住人に方への注意事項として
地震当日のことはこちらからは絶対に聴かない
という指示がありました

学校を見て、津波直撃の町並みを見て
言葉が出ません・・・

正直なところ1ヶ月半以上経っても
町は津波が去り、水は引いたものの
その傷跡はそのままで止まっているように感じました

逆に幹線道路を行き交う車にある意味違和感を覚えたくらいです
これからこの町はどうなるんだろう・・・
不安というより復興までもの凄い時間がかかる怖さを感じたときでした

片づけをさせて頂いたお宅も1階は人が住める状況ではなく
二階も床上まで津波がきたお宅でした

ご家族もお亡くなりになっている様子で
ただ長年住んでいる場所で二階に何とか住めそうということ
そして避難所よりは・・・
こんなことを少しお母さんが話してくれました

しかしビックリしたのが
未だに電気、水道、ガスはきていません・・・

それでも笑顔で「生きているだけでも・・・」
「ちょっとずつ頑張ります」の言葉には

なんだかお母さんご自身が
ご自分に言い聞かせているように聞こえて仕方なかったです・・・
心の疲れがやっぱり心配でした

その辺りはお母さんの家以外の周りのお宅に
住人の方はいらっしゃいませんでした

それは津波で一家皆さん流されてしまったり
この地を離れる決意をしたり
家が住める状態にはなかったり
基礎を残して家全てが流された理由などで
今は避難所にいらっしゃるなど

地区の中で住人の方を見つける方が難しい状態です

帰りに石巻の港の周辺に連れて行ってだきました
地震のニュースで津波がほとんど全ての建物が飲み込み
その後、火災で辺り一面火の海になっていたところです

TVの画面からの大きさや平面とはちがう
建物は基礎から根こそぎ奪い取られ、車は焼き焦げの状況、
残骸の山があっちこっち辺り一面続いているといった
実物大のリアル光景には背筋がゾッとしたのと同時に

これでは人間なんかたまったものではない・・・と

自然の力の前では無力に近いことを感じたときでもありました

石巻での死者・行方明者の方のうち95%は津波によるそうです


そんな中でも母さんの「助かりました」「ありがとうございます」
の言葉は

「生きていく」といった決意にも聞こえたときでした

人間の持っている生命力はやっぱりスゴイです
でもそれは支え合って、助け合って、協力し合って、分かち合っていると
感じることができるからこそなのかもしれません

微力でもあっても無力ではない
たくさんを助けることがはできなくても目の前の人の力にはなれる

明日もそんな気持ちでお手伝いさせて頂きます
感謝を込めて


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