一番の罪 ~知っていることを伝えない~
「命の授業」の腰塚勇人です
先日、山元加津子さんの講演会へいき
そこで感じたことを2回にわたり紹介させて頂きました
今、彼女が一番力を入れている活動が
「意思伝達装置」の情報提供および普及です
それは脳幹出血になった宮ぷーのことがあって
加津子さんは周りから
宮ぷーの意識は戻らないからはじまって
意識が戻っても植物状態で何も分からないなどの
ある意味臨床的、確率的な現状の話を聞く中
宮ぷーは意識が戻り、意志を持って伝えたがっていると
信じ続けました
実際に彼は車いすに乗り自力移動の練習を始め
少し動く親指と音を頼りに意思伝達装置を使い
自分の想いを言葉として伝えています
加津子さんが特別支援学校の先生だったということが
ある意味、宮ぷーの生きる力を信じ、そのための方法を
見つけやすい環境にあった?と
特別支援学校に4年間務めた私には感じることができました
特別支援学校(養護学校)の先生はその子どもたちの
障がい特性を把握した上で
彼等が1日1日の生活を安定的に継続的に
そして少しずつ自分にできることの質を高め
社会の一員として生きていくことを伝え教えていきます
当然、そこには彼等の努力と同じだけの
周囲の方々の理解と支援が
労力的にも、知識的にも、精神的にも、技術的にも必要です
個に応じた生きる喜びを味あわせたい一心で
対応の仕方や環境の整え方、道具や器具などについてよく研究しています
しかし、ある意味特別支援学校に怖さを感じたときもありました
それはその子の障がい特性を見ようとするばかりに
その障がいがその子そのものになってしまい
この子はこういう障がいだから・・・
仕方ない、これしかできない、これは無理
そんな言葉をいう先生方もいたのは事実です
当然、加津子さんは子どもの特性を知り
個を伸ばすスペシャリストであり、それ以上に人が大好き!!
これに尽きるかも知れません
その加津子さんが宮ぷーことを通して感じたことの一つが
宮ぷーと同じような症状の方が
周囲の方の情報の少なさから患者さん本人のできることに
大きな制限がかかっているということだったそうです
この人はもう何も分からない、意志はない、意志は伝えられない
というあきらめだったそうです
加津子さんは瞬き一つで、指一本で使える
意思伝達装置の存在を知っていました
それを宮ぷーに使いました
加津子さんは言います
あきらめるのは方法を知らないから
一番の罪は知っているのに伝えないこと
加津子さんの意思伝達装置の情報提供により多くのご家族に
希望の光が、生きる勇気が湧いたことはいうまでもありません
伝え方も、タイミングも大切です
でも、知っているのに伝えない・・・
この言葉は大人として肝に銘じておきたい言葉でした
どこかの国の政治家や電力会社の幹部の方々の顔が・・・
(話が違うか・・・)
それと同じらい大切なこと
何を言うかより、誰が言うか
加津子さんの言葉だからです・・・
感謝を込めて
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